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キリスト教美術とステンドグラスの歴史

ステンドグラスとは?

ステンドグラスと聞くと、カラフルで華やかな窓のイメージを持つ人も多いのではないでしょうか?
ステンドグラスは、ガラスを作る際に、金属酸化物を加えて色を付け、型に流し込むことでその美しさを生み出す美術・技法を指します。
ガラスが有色で半透明であることから、光の射し具合で色彩の印象が変化するため、中世ヨーロッパでは窓に応用されながら発展を遂げてきました。
今回はそんなステンドグラスが、どのようにキリスト教美術と関わり合いながら発展したかについて記事にまとめてみました。

ステンドグラスの歴史

ガラスの登場

ステンドグラスの起源は古代エジプトと古代ローマまで遡ります。塩や砂などが熱され、そこからグラスが誕生したと考えられます。
一つ一つ型をとって作られていたため、実用的なものとしてというより、高価な装飾品という側面を強く持っていました。

古代ローマ時代が始まると、吹きガラスと呼ばれる息を吹き込んで膨らませる技法が発明され、この技法は特に今日に至るまで広く用いられています。
吹きガラスの発展や、このころからガラスが窓に使用されるようになったことから、不透明なガラスではなく、透明なガラスがより好まれるようになります。
そして、1世紀末になるとこのガラスの持つ豊かな色彩が実用品にも応用されるようになりました。

教会の装飾として

ステンドグラスと聞くと、キリスト教の美術の一つであるとイメージされる方も多いと思います。
ステンドグラスは、中世のキリスト教美術、特に教会建築とともに発展した美術であると言えます。
現存するステンドグラスの最古の例は5世紀ごろのものですが、この作品の熟練された様式を見ると、それより前から教会の窓装飾への応用はされていただろうと考えられています。

教会のステンドグラスには聖書の一場面や宗教的題材が多く描かれました。
これは、中世の識字率の低かった時代に、文字を介さずに聖書の教えを信徒に理解させるための一つの方法でした。
9世紀ごろにはシンプルな構図と力強い色彩が特徴のステンドグラスが多く作成されました。

ゴシック様式とステンドグラス

ステンドグラスが特に発展するきっかけを作ったのは、教会の建築技術の向上です。それまでの教会建築というと、巨大な天井を支えるために壁は分厚く作られていたため、窓に大きな面積を割くことはできませんでした。
しかし、11〜15世紀のフランス・ドイツで多く建立された「ゴシック様式」と呼ばれる建築様式では、「フライング・バットレス」と呼ばれる梁を教会の外側に作り、上からかかる重量の分散をすることで、教会の壁を飛躍的に薄く、そして高くすることを可能にしたのです。
このことから、格段に広くなった壁の装飾スペースを埋めるため、多くのステンドグラスが取り入れられました。

ステンドグラスの発展

ゴシック様式がステンドグラスに与えたのはスペースだけではありません。
ゴシック様式はより詳細で、より繊細な表現の機会をステンドグラスに与えました。その少し前までは、ヨーロッパは「暗黒の中世」とも言われ、美術・技術など文化面において低迷期にありました。

しかし古典復興(ルネッサンス)への機運を高めた中世後期(13〜14世紀)には、美術はより「写実的」なものが要求され始めたのです。
さらにそれを後押しするように、技術面でもより幅広い色彩の表現や、詳細を描けるような技法が編み出されました。
そのため、フランスのノートルダム大聖堂や英国のカンタベリー大聖堂に代表されるような、美しく繊細な色彩や、ディティールに富んだステンドグラスが発展するに至りました。

キリスト教美術と密接に関わってきたステンドグラス

ステンドグラスは、このようにキリスト教美術と共に発展してきた美術であると言えます。
それは、ステンドグラスの持つ不思議な神秘性が、教会を始めとする宗教的建造物と高い親和性を持っていためではないでしょうか。
その日の気候、時間によって、表情を変えるステンドグラス。その不思議な魅力に取りつかれたのは、中世ヨーロッパの人々も同じだったようです。