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アンティーク用語解説
こんにちは。

様々な種類があるヨーロッパのアンティーク。
今回は家具の名称をいくつか取り上げて
用語解説をしていきたいと思います。

ベビーチェア


ベビーチェアやチャイルドチェアは
「大きくなったら使わないもの」
と思われる方も少なくないかも知れません。

使い込まれた木のぬくもりや、
やさしい肌触りを感じることが出来る
アンティークのベビー&チャイルドチェアは
お子様が成長された後も
お部屋のインテリアとして空間演出を
してくれるアイテムです。

お花を飾る花台としてや、
フォトフレームを置いたりテディベアを飾ってみたりと
使う人のセンス次第。

ベビーチェアという、
小さなサイズだからこその可愛さを演出できます。

実際、店舗でもディスプレイとして
使われているのをヨーロッパではよく見かけます。



ライティングビューロー

ライティングビューローといえば
日本でも人気なアンティーク家具の一つですが、
その歴史は17世紀前半まで遡ります。

原型は聖書を入れた箱から…
という説もありますが定かではありません。

扉の内部には引き出しや書籍や書類を入れる
ピジョンホールがあり、
機能的にはほぼビューローと同じとなりました。

ここにバイブルボックスの形状が
取り入れられました。

機能、形状とも現在のビューローの
ライティング部分に近い物が生まれ、
スタンドの上に据え付けられ
ビューローオンスタンドと呼ばれる家具が
作られ始めました。

現在のようにチェストオブドロワーズが
下部につく形態になるのは
18世紀に入ってからの事になります。

ライティングデスク

レザートップデスクdk2001

ライティングデスクは記録によると
17世紀中期以前には
イギリスでは極めて少なかったようです。

王制復古後になると、
かなりの数が出回るようになったといいます。

はじめは甲板が傾斜した机だったものから
発展して、後に引き出しつき書台となり、
基本的には両膝が入る形で
場合によっては広く使えるように
半分に折りたたんだ拡張版がつき、
小さな引き出しがスタンドのフリーズ部分に
組み込んであるものが多く、
このためスタンド部分のデザインが
挽物師の腕の見せ所であったようです。

ケーキスタンド

ケーキスタンド

イギリスにおけるアフタヌーンティーの歴史は、
日本や中国のお茶の伝統に比べると意外なほど浅いのです。

19世紀半ばにビクトリア女王に使えていた
7代目ベッドフォード公爵夫人 (1783-1857)
によって始められたといわれています。

ビクトリア時代の食事スタイルは、
現在でもイングリッシュ・ブレックファーストとして
知られるボリュームたっぷりの朝食、
ごく軽い昼食、そして遅い夕食というのが一般的でした。

ベッドフォード公爵夫人は
軽い昼食と遅い夕食の間に
「小腹が空く」ことに悩まされ、
ある日メイドに、 お茶と一緒にパンとバター、
ケーキなどを持ってくるように命じました。

これが毎日の習慣となり、
やがて公爵夫人は親しい友人を
この午後の「息抜き兼腹ごしらえ」に
招くようになったのです。

そしてアフタヌーンティーと聞けば、
一番に思い出すのは2段または3段になった
ケーキスタンドではないでしょうか。

でもこれは、ヴィクトリア時代からのものではなく、
イギリスのホテルが開発したものだそうです。

卓上タイプのケーキスタンドはよく見かけますが、
床に置くタイプのケーキスタンドは存在感もあるため、
より一層優雅なアフタヌーンティーを
演出してくれるアイテムです。

オークなどで作られていることが多く
ちょっとしたディスプレースタンドとして、
お部屋に置くのも魅力的です。

椅子とチェスターフィールド

チェスターフィールド

諸説はありますが、
一般的には19世紀前半ごろに
フィリップ・チェスターフィールド伯爵に
由来があると言われています。

イギリスのソファーで、
厚みのある革を使用しており、
背もたれにはボタン留めが特徴のソファーです。

使えば使うほど風合いが増し、
色、艶が馴染んで良くなってきます。

手入れは2,3ヶ月置きに
革用クリームを全体に薄く塗って
乾燥を防ぐように使用すれば長く使用できます。

綺麗な状態を長く保ちたいとお考えの方にとっては、
お手入れが少し大変ですが、
イギリス人の中にはヒビや破れたアンティークの
チェスターフィールドをそのまま座って
使用している方もいます。

いずれにしても使用すればするほど
味わいが増してきます。

また、ビクトリア時代に
フォーマルなコートとして広まって行った
チェスターフィールドコートも
伯爵から由来があると言われています。

チェスターフィールドは200年近くも愛され続けたソファーで、
一生または次世代にも使っていただけるソファーです。

今では世界各地で見ることができる
このソファーですが、デザイン性もさることながら、
本革を使用しているものは実用的であり
かつ購入時は高価であっても一生物のソファーで
あるため経済的でもあるといえるでしょう。

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