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彫刻家オーギュスト・ロダンとモロー、パリのボザールと時代の変遷について

立体の彫像のことをスタチュー(Statue)といい、
もともと歴史上の人物の功績を讃えるためのものでした。

やがて社交界やパーティが盛んになると、
装飾品としてつくられるようになります。

18世紀にはフランス・ヴァンセンヌ製作所
(1738年に創業し1756年よりセーブル製作所へと移転)
は食卓を飾るための小立像を制作しはじめます。

小立像のスタチューにはブロンズ(銅)像や
ビスキュイ像があり、ビスキュイ像は陶石を練って焼成したもので
大理石を模すために釉をかけない素焼きでできています。

そのため壊れやすく、
アンティークスタチューのビスキュイ像は
ブロンズ像に比べてやや高値つけられています。

現在のアンティークショップで見られる
フランスのスタチューは大体19世紀のアールデコのものが多く
著名な彫刻家の作品などは50万円くらいから取引されています。

フランスのスタチューで19世紀を代表する彫像作家といえば
「考える人」で有名なオーギュスト・ロダン
(Françis-August-René Rodin1840-1917)
ですが、彼はほとんど独学で学び、
等身大のリアルな彫像やモニュメントの製作が中心でした。

一方、アンティークの小立体像で人気のあるのは
オーギュスト・モロー(Auguste Moreau 1834-1917)。

彫刻師の父親(Jean-Baptiste Moreau)を持ち、
小さい時からその才能を育む環境に恵まれていました。

同じオーギュストの名前を持ち、
同年代に生きた彫像家でも暮らし方やスタイルはまったく違います。

モローが過ごしたパリの美術学校は「エコール・デ・ボザール」。

1797年に「Ecole spéciale de peintre, de sculpture et d’architecture」
(彫刻、画家、建築の専門学校)
として設立され、
1819年にはルイ18世によって正式に認められた名門学校です。

ちなみにロダンは入学を何度も志願しましたが不合格。
ボザールでは当時、新古典主義に基づいた彫刻教育がされていましたが、
提出されたロダンの彫像はそれとだいぶ異なる作風だったから
と言われています。

大きな挫折を味わったロダンは美学から神学の道を
目指そうとしたほどでした。

モローの後世代にボザールを卒業した有名なアーティストたちには
画家のアンリ・マティス(Henri Matisse 1869-1954)、
ジョルジュ・ジメル(Georges Gimel 1898-1962)などがいます。

この時代はパリで有名な世界博覧会が開催され、
芸術家たちが自身の作品の発表の場を多く持つ事が出来ました。

モローの作品は1861年の展示会で
最初に展示がされましたがたちまち人気を集めます。
アンティーク彫刻
フルートを吹く少年

細かい彫刻のデザインや花のモチーフなどが特徴的で、
やがて彼の作風はアールヌーボー様式を位置づける重要な存在となりました。

フランスで初めて世界博覧会が開催された
1855年には特別のパビリオン「パレ・デ・ボザール」が建設され、
現代アートとモダンアートのトレンドが紹介されました。

さらに1867年には見本市が開催され、
1889年にはエッフェル塔が建設され、
現在でもパリのシンボルとなっています。

1925年にはより小さな世界の展覧会として
「博覧会と産業界の現代博覧会」があり、
芸術品や工業デザインに特化したもので、
アート・デコと呼ばれる近代美術・前衛芸術にとっての
大きな舞台となりました。

そして1968年以降、ボザールは
「パリ国立美術館」と呼ばれるようになり、
現在でも人気の高い美術学校として知られています。

サンジェルマン・デ・プレ地区にあり、
このあたりには画材道具店や歴代芸術家らが愛した
カフェなどで賑わっています。

約2ヘクタールの広さを持つ小さなボザール。
昔は修道院があった場所、敷地内には礼拝堂などが
残っていてアトリエやスタジオで、講師の監督のもと、
10~20名の小規模クラスで行われています。

アンティークスタチューはひとつ部屋に置くだけで、
その存在感なとからぐっと上質な印象になります。

ビスキュイ像もブロンズ像も鑑賞した人々に安らぎを
与えるモチーフが好まれ、ドレスや天使などの
やわらかな曲線が表現されています。

絵画やインテリアフラワーと同じような感覚で
歴史を感じさせるアンティークのスタチューを
取り入れてみてはいかがでしょうか?

Perlaアンティーク情報『彫刻家オーギュスト・ロダンとモロー、パリのボザールと時代の変遷 』でした。
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